都市交通政策が岐路に
今回の東日本大震災で被害を受けた鉄道で復旧をめぐる議論が沸騰しているそうだ。
これまでの線路を舗装してBRT(連結バス)方式による復旧を検討している交通事業社に対して地元はあくまでも鉄道再建を要望しているとの事だ。
震災前から赤字路線だったところが大部分であり、復旧にかかる経費と時間を考えればはた目には納得のいくところだが、せっかく鉄道が通った路線をBRTに替える事は街の活性化を遅らせることに他ならず合意は難航している。
一方で、高台に集団移転を検討している事や高齢者に郊外から街の中心地に移ってもらい生活の利便性を固めるコンパクトシティ構想も考慮するとなると、今後の中長期的な視点からの社会的変化に柔軟な対応が求められるのは確かだ。
川口市では、現在、新郷地区等、交通不便地域に対しての都市交通網体系調査を年度にまたがり実施している。
平成27年?には交通政策審議会(これから先15年に渡る都市交通について必要性の有無を審議されるもの)が国で実施されるはずだ。
単に利便性の高い交通システムが欲しいと言っているだけでは事は進まない。人口減少時代を踏まえた事業予測を試算しなければならず、埼玉高速鉄道の様に毎年多額の予算を投じなければならない第三セクターを作るのは現実的でないと私は考えている。
いずれにせよ埼玉県と連携を図りながら準備を進めてもらう為にも機会を捉えて意見を申し上げ微力を尽くすつもりである。
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