危機管理政治について
雑誌(選択)のあるページを抜粋し下記に紹介する。
『現在の巨大文明社会においての危機は、往々にして技術の不具合によって生まれる。
その場合、「事件の裏には、大きな原因があるに違いない」と言う捉え方では、危機の本質は見えない。何故なら、危機の芽はシステムそのものに潜んでいることがほとんどだからである。
また、官僚制(行政側)がリスク管理を行うと、想定内に対象を絞り、それ以外のものは「想定外」としてし切り捨てる恐れがある。
危機の際の政治指導者の最大の任務は、危機の性格とその意味を大づかみに捉え、国民にやさしく解りやすく説明することである。
更に、強いリーダシップの采配、危機管理チーム体制、中央集権、指揮系統の直線統合、事前のマニュアル通りに的確に対処、迅速的なメディア対応等が求められる。
一方で、何もかも中央政府に吸いあげ、介入するのは得策ではない。危機対応は、その現場に最も近いところで行うのが望ましい。
危機の際、その場しのぎで対応グループをつくり責任と権限が不明確になることがあるが、柔軟性と当意即妙こそが危機管理の極意となる。』
これまでの福島原発事故をふり返ると殆どが当てはまるように思え怖いくらいである。
“危機管理”と言う言葉は、震災(3.11)後、政治舞台における大きな柱の一つに躍り出たことは間違いない。
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